vol.2 津軽三味線奏者 TATSUYAさん

2020.09.03 投稿
町田に暮らす、さまざまな方の町田話を集める『まちトーク』。
第2回は、町田で活動中の津軽三味線奏者の TATSUYA さんにお話を伺いました。

TATSUYAさん、こんにちは。今日はいろいろお話を聞かせてください。

よろしくお願いします。


さっそくですが、ご出身は町田なんですか?

相模原です。町田にも近いので小学生の頃から自転車で遊びに来たりしていました。


今、おいくつですか?

今年で27になります。


まだまだお若いですね、津軽三味線はいつ頃から始められたのでしょうか。

小6からです。


小学生のときから!始めたきっかけは何だったんですか?

小学校低学年の時に吉田兄弟をみて格好いいと思ったことがきっかけです。お年玉を5、6年分貯めて、小6の時にやっと三味線を買って始められました。


小学生なのに、自分で貯金をして三味線を買うなんてすごいですね。

実家に古い三味線があったんです。それを直してもらおうと思って近くの和楽器屋さんに行ったら、お店の人に「君は男の子だから津軽三味線がいいね」と言われたんです。その頃は、吉田兄弟みたいな三味線が弾きたいと思っていただけで、三味線に種類があるなんて知らなくて。その時に持って行ったものは津軽三味線じゃないから、先生についたらもう一度楽器の相談に来なさいと言われました。


津軽三味線の先生はどうやって見つけられたんですか?

和楽器のお店の方に近くの先生を紹介してもらいました。


格好いいと思っても、実際に小学生が習うにはハードルが高いですよね。

自分は昔から人と同じことがあまり好きじゃないんです。津軽三味線をやりたいって友達に言うと、おじいちゃんやおばあちゃんがやるようなものでしょって言われました。でも自分の中では、そんなことなくて絶対格好いいものだっていう反骨精神みたいなものがあったんです。それで余計にやる気がでました(笑)


小6で始めてから、ずっと続けられていらっしゃるんですね。

はい。15年になりますね。教わっていた流派の師範も取りました。津軽三味線を続けていくと、舞台に出る時には唄を知らなきゃいけない、太鼓を知らなきゃいけない、踊りも・・・となっていきます。そのため今は唄・踊り・太鼓・手踊り(津軽三味線独特の踊り)と、関係するお稽古にも月に5回程度通っています。


今は流派の名前を出さずに活動されていますが、それには何か理由がおありですか?

流派を出すと敷居が高くなってしまうようなんです。親近感を持って楽しんで欲しいという個人的な想いもあって、流派を出さず個人の名前で活動しています。


そんな想いがあったんですね。

母を看取ったことも、そう考えるきっかけになったと思います。母はガンを克服し、予後の治療も終わって寛解した年に、不慮の事故で他界してしまったんです。その時に、自分にやりたいことや強い気持ちがあったら、たとえそれがうまく言葉にできなくても、すぐにやってみた方がいいと思うようになりました。自分と津軽三味線って何なんだろうって考えたときに、すぐに言葉にはできないけどとにかく“伝えたい”という気持ちだけはあるので、自分なりの津軽三味線というのを伝えられたらいいなと思って、活動をするようになりました。


そうだったんですね・・・そこからどんな活動をされてきたんですか?

最初は流派で、地元のコミュニティセンターから演奏依頼を受けて仲間と一緒に団体で弾いたりしていました。TATSUYAとしての活動は、今年に入って本格的に始めました。0から知って楽しんでもらいたいと思っているので、普段は津軽三味線に興味を持たないような人が集まる場所で弾いて行きたいと思っています。先日はTwitterがきっかけで町田の居酒屋さんで2、3曲弾かせてもらい、お客様に生で演奏を聞いてもらうことができました。これからも町田の飲食店など、いつもは演奏会をやっていない場所で弾いていきたいです。次はまだ決まっていませんが、もう少しコロナが落ち着いてからかな・・・と思っています。昔の”流し”みたいなこともやってみたいですね。


三味線を教えてもいらっしゃるとか。

はい。現在大人・子供合わせて4名に教えています。今後は子供の生徒を増やして行きたいと思っています。中学校の音楽の先生と今でも交流があって、以前その先生がいる学校で津軽三味線を教えたことがありました。その時に、普段勉強をやらない、授業中に寝ちゃうような子がすごく興味を示すんです。ふざけながらも一生懸命やる姿をみて、ちょっと外れた子がハマりやすいのかなと感じました。実は自分ももともと不登校だったのですが、津軽三味線は続けて来られたので、そういう子たちへ何か伝えられたら・・・と思っています。


いいですね!三味線を教える時は、祥雲寺さんに場所をお借りしているそうですが、どんな繋がりから始まったんでしょうか。

実は祥雲寺の副住職とは昔からの知り合い、顔見知りだったんです。それが5、6年前にたまたま再会して・・・お寺のイベントなどのメンバーとして関わり、演奏したりして、場所をお借りしています。


初心者が津軽三味線を始めるにあたって、まず楽器にどのくらいお金がかかるのかが気になるのですが・・・

安いものでセットで10万円からです。でもずっと続けていくといいものが必要になってきます。そうなると中古で25万、新品だと30万円からでしょうか。最初からいいものを買った方が安くあがることも多いと思います。ただレッスン時にはお貸し出しもしているので、最初から購入しなくても大丈夫ですよ。


ずばり、津軽三味線の魅力とは何でしょうか。

音の迫力がとにかくすごいので、それを感じて欲しいです。和太鼓に次いですごいんじゃないかと思います。ちなみに津軽三味線は「弾く」ではなく「叩く」というんですよ。弦楽器と打楽器の要素があって、弱い音から強い音まで音色のバリエーションが多いんです。表現力の広さ、深さを知ってもらいたいです。


最後に一言お願いします。

町田を歩いていて、あっTATSUYAくんだ!って言われるようになったら嬉しいですね(笑)見かけたらお気軽に声をかけてください。もちろん、演奏のご依頼や体験レッスンなどの連絡はいつでもお待ちしています!




津軽三味線でみんなに元気を届けたいと活動しているTATSUYAさん。
今回はその熱い想いを語って頂きました。これからのご活躍を楽しみにしています。

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<教室概要>
曜日や時間:応相談
場所:祥雲寺
費用(1回約1時間):大人2500円、学生・子供2000円
楽器は貸し出しあり(二丁まで当日貸し出しOK)
※現在はコロナ対策で個別レッスンです。
※レッスンごとのお支払い
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